竹田麗央 21歳が止まらない!史上4人目 初Vから2週連続V「先週で自信がついた」圧巻の完全優勝

 「女子ゴルフ・フジサンケイ・レディース・最終日」(21日、川奈ホテルGC富士C=パー71)

 初日から首位を走る竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算12アンダーで完全優勝を果たした。2022年の岩井千怜以来、史上4人目となるツアー初優勝から2週連続Vを達成。圧巻のプレーで名門・川奈を攻略し、「先週の優勝で自信がついた」と胸を張った。プロ2年目の小林光希が3打差の2位と奮闘。2位から出た鈴木愛は4打差の3位に終わった。

 快進撃を見せる21歳の成長は止まらない。最終18番。竹田は2メートルのウイニングパットを沈め、キャディーの兄・有男(ゆうた)さんと笑顔でハイタッチを交わした。前週にはなかった勝利の喜びの表現。「今までやったことがなくて、優勝くらいはした方がいいのかな」。控えめな21歳が2度目の栄冠を手にして、初めて感情をストレートに表現にした。

 ツアー史上4人目となる初優勝から2週連続V。大きな才能が完全に開花した。バーディーで締めくくり、優勝を決めた18番は、ホール難易度&パーオンともに3日間でコース最難関。多くの選手が2打目を砲台グリーンに乗せられない中で、短い9Iで高弾道の球を放ち、ピンまで2メートルの絶好機に落とし込んだ。

 精神面でも、わずか3週間で別人になった。3月のヤマハレディース葛城では、最終日首位スタートも逃げ切り失敗の2位。追い上げに焦って自分のプレーを見失い、帰りの車で涙したのは既に過去の姿だ。前週に初優勝を決めたことで「最後まで自信を持てた」。同組の野沢に何度並ばれても、“どんと来い”と言わんばかりに何度も突き放した。

 最終組のライバルたちも、この日ばかりは圧倒された。野沢は「高い球で飛距離があるなんて怖いものはないんじゃないか」と脱帽。2週連続V阻止を口にしていた鈴木も「飛ぶから終盤の長いところで、あれだけ短い番手をもたれると…」と、悔しさを交えながらも竹田の本物の強さを認めるしかなかった。

 メルセデス・ランキングは3位から首位に浮上。ただ、年間女王争いよりも、目下の目標は5月30日開幕の全米女子オープン出場だ。世界ランキング74位からの上昇で、出場資格となる開幕週の75位以内にも視界が大きく開けた。いつかは米女子ツアーにという思いもあり「今年行ってみていろいろ収穫して、またアメリカでプレーしたい気持ちが強くなれば」と語る。スケールの大きな夢に向かって、まだまだ大器の歩みは止まらない。

 ◆竹田麗央(たけだ・りお)2003年4月2日、熊本県合志市出身。プロの母・哲子の影響で、6歳のときにゴルフを始めた。21年11月にプロテスト合格。23年はメルセデスランキング22位で初シードを獲得。先週、地元・熊本のKKT杯・バンテリンレディースでツアー初優勝を飾った。叔母は1993、94年の賞金女王・平瀬真由美。趣味は野球観戦でオリックス・山下舜平大のファン。得意クラブは1W。166センチ、66キロ。

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