記者からの暴行被害訴えた伊藤詩織氏が会見 捜査、司法、社会意識の改革訴える

著書出版を受け会見を開いた伊藤詩織氏=東京・有楽町の外国特派員協会
会見を行う伊藤詩織氏=東京・有楽町の外国特派員協会
会見を行うジャーナリストの伊藤詩織氏=東京・有楽町の外国特派員協会
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 TBS記者(当時)から性的暴行を受けたと告発したジャーナリストの伊藤詩織氏が24日、都内で著書「Black Box」発売を受け会見を開いた。同書は18日に発売され、自身の体験を元に、性的被害者を取り巻く現状をつづったノンフィクション。伊藤氏は「一番述べたいのは、捜査、司法の改正と社会意識変えること。そしてレイプ被害の方の救済システムが必要だということ」と強く訴えた。

 今回の著書出版にあたり、伊藤氏は本名を公開。「密室の出来事ということで、ブラックボックスという言葉を警察、検察の方から何度もうかがった。でもこの件と向き合って、検察そのものにもブラックボックスが存在することに気づいた。このブラックボックスに光を当て、箱を空けるきっかけになるよう、本を出版した」と著書を出した理由を説明。

 伊藤氏は2015年、記者からホテルで意識のない状態で性的暴行を受けたとして、準強姦容疑で警視庁に被害届を提出したが、東京地検は嫌疑不十分で不起訴とした。その後伊藤氏は検察審査会への申し立てを公表したが、検察審査会も9月21日に不起訴相当と議決。

 これについても伊藤氏は、検察審査会の場に申立人が呼ばれ事情を聞かれたり、証人も呼ばれることがあるとした上で「今回は弁護士も私も呼ばれることなく、議決後も説明はなかった。不起訴処分を覆すに足るものがないと言うが、その具体的な説明もありませんでした」と不起訴相当となった具体的な理由は示されなかったとコメント。

 また、伊藤氏と元TBS記者がともに認めていることとして、記者が滞在する部屋に伊藤氏を連れて行ったことや、性行為があったこと、下着についたDNAが記者のものであったことなどを挙げ「これだけの事実があっても日本の司法システムは起訴することもできません」と唇をかんだ。

 会見の最後には「私は特別なケースではない」と誰の身にも起こりうることだとし、「一番述べたいのは、捜査、司法の改正と社会意識変えること。そしてレイプ被害の方の救済システムが必要だということ」と語っていた。

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