「ふてほど」P明かす 考査部脱帽「名作です」 上層部もブレーキ皆無

 大きな話題を呼んでいるTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」(金曜、後10・00)が、29日に15分拡大で最終回を迎える。大団円を目前に控え、本作を手がけたプロデューサーの磯山晶氏を直撃。脚本を担当した宮藤官九郎と「池袋ウエストゲートパーク」(00年放送)以来、タッグを組んできたヒットメーカーが熱狂の舞台裏を明かす。

 ドラマは勢いを維持したままフィナーレに突き進み、早くも「ふてほどロス」を心配する声が上がっている。狙い通りの話題ぶりに、さぞしてやったりなのかと思いきや、磯山氏は「全然そんなことないですね。『問題作を作りましょう!』みたいな気概がまったくない状態で始めたので」と意外な言葉を口にした。

 昭和のおやじが令和にタイムスリップし、かつてのコンプラ意識の希薄さと現代の息苦しさをユーモアで包む意欲作。宮藤氏からは「ちゃんと世の中に認知されて、なおかつ怒られなくてよかったです。かといって何かコツを掴んだわけじゃないので、次もまたゼロからのスタートですが頑張ります」とメールが届いたといい、磯山氏は「真面目か!」と笑顔でツッコんだ。反響を喜びつつも、どこかその熱狂にピンときていないような雰囲気さえある。

 第1話の初稿がメールで届いた際、添付ファイルとともに地の文にはエクスキューズの言葉が並んでいたという。プロットは共有していただけに「『本当にこのままやるつもりじゃないですから』と、すごい言い訳みたいなことがついていたので『そんなにすごいことが書いてあるの?』と思いました。『プロットから輪をかけてそんなにドライブかかったのかな?』と思って読んだら、特に問題なく、すごい面白かったので『なんでそんなに怯えてるの?』って」と笑う。

 現在ではアウトな昭和的言動を放送に乗せるため、ドラマにはテロップ注釈を多用するなど様々なアイデアが詰め込まれた。作品自体が不適切にならぬよう、脚本や映像は2つの考査部がチェック。「1話は細かくみんなが心配してくれてましたけど、5話くらいになると『名作です』とか、もはや考査と関係ない」と再びツッコミを入れ「ブレーキというか壁は1回も前に立ちはだからず、ここまできています」と、上層部などに止められることは皆無だったという。

 ドラマの放送と平行して脚本の執筆は進み「ラストは(構想から)結構変わりました」と明かす。当初はタイムスリップ映画の金字塔「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をオマージュした演出が考えられていたが、別の案が採用されたという。

 最終話に向け「(主人公の)市郎さんは内面がアップデートされた状態で昭和に戻り、自分の運命を知りながらどうするのか。見どころは市郎の生き様ってことですかね。それ以外、言いようがないです」とニヤリ。結末が気になるにもほどがある!

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