朝ドラにも連続出演「おもろいか、おもろないか」追い求める…遅咲き俳優・岡部たかしに『情熱大陸』が密着

現在放送中のNHK連続テレビ小説『虎に翼』でヒロインの父を演じ、注目を集める俳優・岡部たかし。彼に密着した『情熱大陸』(MBS)が4月28日に放送される。

番組が初めて岡部たかしと挨拶を交わしたのは2023年9月、自身が立ち上げた演劇ユニット「切実」の稽古場だったという。岡部は「今からやるので、感想聞かせてもらえますか? 初めて人に見せます!」と笑う。

のらりくらりとした佇まいで、おだやかな関西弁を話す岡部。芝居中の語気や表情の機微は、日常に溶け込むように自然でいて、なぜか面白い。芝居中は一瞬たりとも気を抜かず、役の空気を纏っているが、稽古や本番が終わると一転、お茶目な表情をクルクルと変えながら周囲を和ませる。

今でこそ売れっ子の岡部だが、ここまでの道のりは順風満帆ではなかった。高校卒業後、建設会社で現場監督を務めたが、職場に馴染めず1年で退社。フリーター生活が続くなか、大阪で観た「劇団東京乾電池」の公演に感銘を受けて役者を志し、24歳で上京する。役者とアルバイトを掛け持ちする日々で、うまくいかない状況を周りのせいにすることもあったという。

ただただ楽しくて続けた役者の道に転機が訪れる。2022年のドラマ『エルピス ?希望、あるいは災い?』(カンテレ)の村井役で一躍全国に名が広まり、今やNHKの連続テレビ小説にも『ブギウギ』『虎に翼』と続けて出演するほど、引っ張りだこだ。

なぜここまで・・・と、本人に素朴な疑問をぶつけてみると、岡部は「以前、仕事をしたことのある監督や脚本家から呼ばれることは、前の芝居は間違ってなかったんやな、ちゃんと面白がってくれてたんだなという確認となり、それが1番うれしかった」と話す。その実直さが、いまの成功に?がっているのだろう。

ドラマ、映画、舞台、日々さまざまな役と向き合う。人間の面白さは、喜びや楽しみだけでなく、悲しみや怒りのなかにもあるという。「やっぱり面白くしたい。人間は誰しも複雑だけど、どこか滑稽やから。どの役を演じても、おもろいと思われたい」。山あり谷ありで来た51歳が夢中で演じる「おもろい」とは。この模様は4月28日・夜11時から放送される。

(Lmaga.jp)

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