メジャー注目の中、ロッテ・佐々木朗希が見せた勝利への渇望

 怪物も人の子だ。ドジャースを含む複数のメジャースカウトが注目するロッテ・佐々木朗希投手(22)が、7日のオリックス戦(ZOZOマリンスタジアム)の7回1死、福田周平のボテボテの投ゴロをファンブルした。

 イージーな投ゴロだった。体の正面で捕りやすそうなバウンド。大事に右手をそえてグラブを出す。ところが、一度はグラブに入ったボールが、ポロリと落ちた。慌ててボールを拾って、一塁へ走りながらトスをしてアウトにすると、胸をなで下ろした。おそらく、大事にいくあまり、手首と手のひらがかたくなり、ボールをはじいてしまったのだろう。勝利への渇望を感じさせる一幕だった。

 六回まで3安打2失点の好投。志願して上がった七回のマウンドだっただけに、無失点に抑えてリリーフ陣につなぎたいところ。昨シーズンまでの怪物なら、160キロ台のストレートと宝刀フォークで3者連続三振に打ち取っただろうが、今シーズンは封印するかのように160キロ台のストレートを投げていない。明らかに、150キロ台のストレートと変化球で打たせて取る投球スタイルに変えている。それは1シーズン、故障なく先発ローテーションを守るためであり、優勝を目指すチームの勝利に貢献するためであろう。

 先頭の若月を三振に打ち取り、そして福田を投ゴロ、最後の打者・安達を三振。最速158キロのストレートとスライダーで7回3安打2失点9奪三振、自己最多の111球を投げ切り、今季初勝利。人間味あるれる笑顔が、幕張の夕日に照らされていた。(デイリースポーツ・開出牧)

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