ユーリ阿久井が初防衛「今日は僕の日でした」 桑原との2年10カ月ぶり再戦を大差判定で制す 4大世界戦第1戦は熱戦 12回前に異例の抱擁も

 「ボクシング・WBA世界フライ級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)

 ボクシングでは34年ぶりの東京ドーム興行が開催され、4大世界戦の第1戦として行われた日本人対決となったWBA世界フライ級王座戦は、王者ユーリ阿久井政悟(28)=倉敷守安=が同級3位の挑戦者、桑原拓(29)=大橋=に判定3-0で勝利し、初防衛に成功した。通算成績は20勝(11KO)2敗1分けとなった。東京ドームでの世界王座防衛は1988年3月のマイク・タイソン以来。井上尚弥の前座の世界戦で、阿久井が36年ぶりの栄誉ある王座防衛を果たした。

 開始のゴングから阿久井はじわじわと前へ、桑原は左右に足を使うスタイルで始まった。1回は探り合いの中で、互いのカウンターが数発決まる立ち上がり。ただ、2回から阿久井は持ち味の前進する姿勢が強くなり、中盤には有効的なジャブやガードの隙を見逃さないボディーに、桑原が反応できない場面が目立つようになった。守りも堅く、クリーンヒットは打たせない。互いにダウンはなかったが、阿久井は終盤まで主導権を譲らなかった。最終12回の始まる前には異例となる抱き合う場面もあった。

 2021年7月の日本フライ級タイトルマッチでKO勝ちを収めて以来、2年10カ月ぶりの再戦。戦前の公開練習では「スピードがすごいあった印象だが、最近はパワーも加わって一発で倒している試合もある」とパワーアップに警戒を寄せた桑原を寄せつけなかった。試合後、リング上の勝利インタビューでは「久々の対決で強くなっていた。素直に。1Rに効いたパンチもあって危なかった。だけど、きょうは僕の日でした」と振り返った。

 1月のダラキアン戦で勝利し、岡山のジムでは初となる世界王座奪取に成功した“岡山の星”。「岡山の応援者の方も東京ドームに応援に来て下さってありがとうございました。また次も頑張ります」と地元の期待に応えるべく、この先もベルトを守っていく。

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