阪神、今年は隠密ドラフト 昨年は清宮1位公表で身動き取れず…反省生かす

 阪神が今秋ドラフトに向け、1位指名選手は会議直前に最終決定する方針であることが3日、分かった。昨年は清宮がプロ志望を表明した9月22日に1位指名を表明。7球団競合の末に抽選で敗れたが、公言したことで柔軟な対応ができないなどの反省点が生まれた。特に今年は即戦力投手か高校生野手かなど、戦略性が重視されることもあり、“隠密ドラフト”で恋人を射止める。

 円卓での最終決断が虎の運命を左右するかもしれない。球団幹部はドラフトに向け、「今年は直前まで1位は決めないと思います。去年は早々と表明したことで、身動きが取れなくなったこともありますので」と明かす。

 昨年のドラフトでは早くから“虎の恋人”と見定めてきた早実・清宮がプロ志望を表明した9月22日に1位指名を公表。清宮がそれだけの実力を備えていたと同時に、早期に公表することで競合他球団をけん制するという狙いもあった。

 ただその半面、ドラフト1カ月以上を前に他の選択肢を消してしまったことも事実。7球団競合の末に抽選で敗れ、外れ1位でも履正社・安田で3球団が競合。左の長距離砲で高校生野手という補強ポイントを最優先して考えれば、清宮ではなく安田を一本釣りできた可能性もあった。

 それらの反省点はドラフト後に球団内で協議されており、それを踏まえた上でドラフト1位は直前に最終決定となる見通し。特に今年はチームの補強ポイントでもある即戦力投手、高校生野手に逸材が多い。

 東洋大の上茶谷、甲斐野、梅津、日体大・松本らと、U-18侍ジャパンに選出されている大阪桐蔭・藤原、根尾、報徳学園・小園らが1位候補。金足農・吉田もプロ志望届を提出するようであれば、候補に入ってくると見られる。

 一方で指名が重複し、抽選で敗れれば外れ1位の選択肢がかなり限られることが予想される。スカウト間では1位指名12人がきれいにそろわないと言われており、同幹部は「特に今年は戦略性が求められる」との見通しを語った。

 すでにスカウト陣には9月に入った時点で例年通り、かん口令が敷かれた。今後は他球団の動向や情報も探りながら、指名シミュレーションも本格化していく。たとえ1位で競合したとしても、獲得したい選手が外れ1位に残っているかも重要なポイント。さまざまな可能性を勘案しながら、恋人を見定めていく。

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