阪神OB吉田浩氏ジュニア 4打席目で爆発タイムリー 甲南コールド星の口火

 7回、適時二塁打を放つ甲南・吉田
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 「高校野球東兵庫大会・2回戦、甲南8-1神戸」(15日、姫路ウインク)

 東兵庫大会では甲南が七回に打者一巡で5点を奪い、八回コールド勝ち。元阪神外野手の吉田浩氏(46)の長男で2番・遊撃の吉田凌馬内野手(3年)が、適時二塁打で七回の猛攻に火を付けた。

 初回から3打席凡退。二回に失策も記録した。思うようにいかない初戦の焦りをグッとのみ込んだ。「お父さんは結果が出なくても周りを信じて練習をしてきた」。そう思うと凌馬の頭はクリアになった。七回1死二塁。内角球を体の回転で捉えた打球は三塁線を破る適時二塁打。一挙5得点の口火となった。

 タテジマの父は記憶の中にない。阪神を退団後、社会人野球・住友金属鹿島の4番を務める姿を都市対抗で応援したことは覚えている。「大きくなってからプロで結果が出なかったと聞いた。それでも10年以上もやったことはすごい」。その後、2度目の野球人生でアマ日本代表にまでなった父は「自慢のお父さん」だ。

 幼少期を過ごした鹿島でまずサッカーを始めたが、西宮市に戻った小学1年から自然と野球を始めた。小学6年で父がコーチを務めた「阪神タイガースジュニア」のメンバー入り。今春、吉田氏が甲南の臨時コーチに就任したことで、最後の夏も二人三脚で戦う。

 スタンドで声援を送った吉田氏は「父が元プロだと言われてつらい思いもしたと思う。よくここまでやり続けた」と感慨深げ。50メートル5秒9の俊足で盗塁を決めた息子を見て「野村監督は僕をF1セブン(俊足7選手)に入れてくれなかったけど、僕も速かったんですよ」と笑う。

 次戦は中学3年の県大会決勝で敗れた関学。「負けられない。この夏にすべてぶつける。目標は甲子園で校歌を歌うこと」と凌馬。父と2人の夢を夢のまま終わらせたくはない。

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