龍谷大平安 京都勢通算200勝届かず…原田監督涙
「第100回全国高校野球選手権・3回戦、日大三4-3龍谷大平安」(17日、甲子園球場)
最後も涙だった。龍谷大平安は日大三に惜敗。王手をかけていた京都勢の甲子園春夏通算200勝を果たせず、17年ぶりの8強入りも逃した。原田英彦監督(58)は「選手はよくやってくれた。少しでも長く付き合いたかった。寂しいですね」と涙を何度も拭った。
リードを許しても2度追いついた。だが、八回二死満塁でエース・小寺智也投手(3年)が天を仰いだ。1ボール2ストライクから決めにいった直球が引っかかり、決勝点となる押し出し死球。「攻めた結果。悔いはない」と潔く敗戦を受け入れた。
指揮官は、その姿をたたえた。「内角で決めにいった。エースの意地を見ました」。また声を震わせた。
今大会は1回戦で鳥取城北を下し、甲子園通算100勝を達成。今年4月に他界したOB・衣笠祥雄さんにささげる白星を挙げた。「この大会に集中して、みんな必死に重圧に耐えてやってくれた。彼らをねぎらう気持ちが強いです」。目を真っ赤にして、泣きじゃくる教え子を見つめ続けた。