キューバ遠征中のU-17東京都選抜、連敗発進も“対応力”示した

 キューバ遠征中の高校野球U-17東京都選抜が18日(日本時間19日)、現地でキューバ代表と第2戦を行い4-5で惜敗。前日に続き2連敗となったが、慣れない環境での対応力も発揮した。

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 完全に整備されていない道路、排水管、配線がむき出しは当たり前、いつ捨てられたのか分からないゴミ。初めてハバナの町並みを見たその時の衝撃も滞在3日目にして見慣れた景色となってきたように思う。“慣れてきた”のは都選抜ナインも同じのようだ。前日の試合では5失策を喫した。想像以上に速かったキューバ選手の足、慣れないグラウンド…。初戦では戸惑いを隠せなかった選手たちが、この日は抜群の対応力を見せた。

 東海大菅生・成瀬脩人内野手(2年)は「日本ではやったことのないグラウンド。昨日で足の速さがわかったから、捕ってから一発で投げないといけないと思った」と前日のミスを振り払う好守を披露。バットでも二回の先頭打者として三塁打を放ち、先制のホームを踏んだ。キューバ投手陣の力強い投球に対し「ボールを前でとらえるようにした。準備が遅れないように」と修正したことが結果につながった。

 2番手で登板し、7回2/3を1失点(自責0)と好投した東亜学園・細野晴希投手(2年)は得意のけん制で2つのアウトを奪った。「キューバ人の“走る”というタイミングは日本人よりわかりやすい。手にも(クセが)あらわれていた」と自身初対戦だったキューバ選手の特徴をすぐにとらえ、しっかりと持ち味を発揮した。

 2連敗したものの、侍戦士の雄姿は現地の人の目にもしっかりと焼き付いている。練習を眺めていた球場スタッフは「日本の選手は真面目。しっかり声を出して、いい練習をしている。キューバの選手はいつも踊っているだけ(笑)」と冗談を交えながら、その姿勢に感心した。

 チームを率いる帝京・前田三夫監督も「負けはしたけど、(一時同点で)互角にいけた。選手に気迫はあった」とナインの成長を実感。少しずつ“打倒キューバ”の道筋が見えてきた。親善試合といえども、1勝が彼らの自信になることは間違いない。(デイリースポーツ特約記者・鈴木エレナ)

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