「高校野球千葉大会・２回戦、木更津総合１０－３柏井」（１５日、ＺＯＺＯマリンスタジアム）

　期待のルーキーがコールドでの初戦突破に貢献した。「５番・右翼」で先発した木更津総合・山中海斗外野手（１年）は１安打２打点。３安打２打点の大西智也内野手（１年）とともに、チームを勢いづけた。

　夏の初安打は泥くさいものだった。二回２死一、二塁での第２打席。詰まりながらも高々と上がった打球は振り抜いた分、左前に落ちた。「素直にうれしい」と語る２点二塁打。Ｈのランプがともるのを確認し忘れるほど、無我夢中で二塁まで駆け抜けた。

　思い切りの良さを買われて、１年春からレギュラーに抜てきされた。プロも使用する球場でのプレーにも「でかいグラウンドでできてワクワクする気持ちと、ブラスバンドもあっていい緊張感」と物おじせず。２四球と選球眼も光った。

　親子での壮大な夢がある。スタンドで声援を送った父・竜美さん（４７）は平成初の甲子園となった１９８９年春のセンバツで東邦の主将として優勝。「自分たちも取れるように」と令和初の全国制覇へ、夏４年連続の聖地切符を引き寄せる。