花咲徳栄、すがすがしく散る 菅原七回同点弾「悔いはない」
「全国高校野球選手権・2回戦、明石商4-3花咲徳栄」(11日、甲子園球場)
潔い男の一発は勝利にはつながらなかった。明石商の2年生右腕・中森を攻略し切れず初戦敗退。花咲徳栄の9番・菅原謙伸捕手(3年)は「すべての力を出し切った。悔いはない」と言い切った。
2-3で迎えた七回1死の打席で、2球目の内角球が左腕に当たった。死球かと思われたが、「よけたときに体がストライクゾーンに出てしまった」ため、球審に「デッドボールではないです」と自己申告。さらに相手捕手や相手ベンチに向かって頭を下げた。
「あれは自分が悪いと思った。高校野球は正々堂々とやらないといけないと思うので、謝りました」
直後の3球目、菅原は左翼席へ公式戦初本塁打となる同点ソロを放った。「見ている人が感動するような試合ができたと思う」。敗れても、誇らしげな笑みが浮かんでいた。