プロ志望届提出の大商大・小野寺が一発

 「関西六大学野球第5節1回戦・大商大7ー5大院大」(28日・ほっともっとフィールド神戸)

 大商大がタイブレークの延長十一回に4点を奪い、リーグの連勝記録を「23」に伸ばした。初回に3点を失う苦しい展開の中、2点を追った八回にドラフト候補の小野寺暖外野手(4年・京都翔英)が同点2ランを放ち、そこからの逆転勝ち。小野寺は前日にプロ志望届を提出したばかりで、自身にとっても大きなアピールとなる一発だった。

 「出してかからなかったらキツいのでどうしようか迷いましたけど、親とも話して、無理でもそっちの方が納得できるのではと。ここで、育成でも入れなかった一生(プロに)いけない。少しでも可能性があるなら行きたいなと。(決断は)2日前ぐらいに」

 自身にとっても節目となった一戦で、勝負強さを見せ付けた。初回は左前打を放つと、八回1死三塁の好機で魅せた。「自分の中では三振かホームランかというぐらいで」と思い切り良く内角高めの直球を振り抜くと、快音を残した強烈な打球は左翼席中段まで伸びる価値ある同点弾となった。さらに延長十回も左前打で出塁した。

 「プロ野球でも使われる球場でもあるので、ここで一発打てばアピールになるかなと思いました」

 元々、打撃には定評がある右の強打者だ。今春のリーグ戦では打率・500で首位打者とMVPとベストナインを受賞。3年春にもMVPとベストナインを受賞した。富山陽一監督も「飛距離とかが、ちょっと違うでしょ」と打撃力を評価している。

 「負けなしで日本一というのが目標です」と小野寺。チームの目標と共に、自身の夢のためにもバットを振り続ける。

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