「楽天紅白戦、白組４－０紅組」（３日、倉敷マスカットスタジアム）

　“カミソリシュート”でがい旋登板を飾った。楽天・引地秀一郎投手（１９）が３日、故郷・倉敷での秋季キャンプで紅白戦に紅組の６番手で六回に登板。来季２年目で１軍デビューを目指す右腕が、１回無失点に抑えた。

　家族らが見守る中でマウンドへ。先頭の和田を空振り三振に切ると、内田、フェルナンドも抑えて３者凡退。場内から大きな歓声が降り注ぐ。引地は「シュートをしっかりと右打者の内角に投げてファウルが取れて良かった」と振り返った。

　楽天の監督を務めた故星野仙一氏と同じ倉敷商出身。そして「シュートは平松政次さんと同じ、縫い目に（指を）掛けない握りです」と、快投を呼び込んだ球も、同郷の先輩・平松政次氏の“カミソリシュート”を参考にしたものだった。

　小学生の頃に読んだ本で平松氏のシュートに出会い、習得したという。三木監督も「将来性は楽しみな選手」と期待。偉大な先人たちの系譜を継ぐ大型右腕が、三木楽天の初実戦で輝きを放った。