元阪急・高井保弘さん死去 代打本塁打“世界一”27本

 阪急で代打本塁打記録をつくった高井保弘(たかい・やすひろ)氏が13日午前9時44分、腎不全のため兵庫県西宮市の病院で死去した。74歳。愛媛県出身。オリックス球団が13日に発表した。葬儀・告別式は15日午後0時半から西宮市高畑町2の25、エテルノ西宮で。喪主は妻安枝(やすえ)さん。

 代打本塁打は27本。75年には当時の大リーグ記録の代打本塁打数を超え「世界の代打男」の異名を取った。1974年にはオールスター史上初の代打逆転サヨナラ本塁打も記録している。高井氏が代打で本塁打を量産したことが一つのきっかけとなり、パ・リーグでDH制が導入されたといわれている。

 その驚異的な勝負強さは、徹底した投手研究にあった。手の位置やわずかな筋の動き、シャツのずれなどから球種を分析。それらを書き留めたものは「高井メモ」と呼ばれた。相手のクセを見抜くため、時には変装して相手投手の練習するバックネット裏に行ったこともあったという。

 あるとき、阪急に移籍してきた選手から「このベンツと交換せえへんか?」と持ちかけられたことがあった。「ベンツはお金出せば買えるけど、このメモは買うことでけへん」と断った。

 3年前、高井氏は本紙の取材に対し、テレビでの野球観戦が一番の楽しみと語っていた。「気付いたら、テレビで投手のクセをチェックしてますわ」と笑っていた。

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