【第2の人生へプレーボール】立田将太 ライバル巨人岡本と再び対戦するために-

 立田将太投手(23)はスマートフォンを見つめ、微笑を浮かべながらライバルの姿を想像した。「この番号、もう変わっているかもしれないです…」。電話帳のページは巨人・岡本和真。JR北海道クラブから再びNPBの舞台へ、右腕には戦う理由がある。

 「1軍で対戦したいです。あいつは長くずっとやっているでしょうから、僕が頑張らないといけないですね」

 同じ奈良県出身で同学年。小学生時代、初めて見た時は「でっかいやつおるな」と驚いたという。中学では異なる硬式野球リーグで対戦する機会はなかったが立田が大和広陵、岡本が智弁学園に進んだことを契機に、ガチンコ勝負が始まった。

 高校2年夏の奈良大会準々決勝では立田が岡本を3打数無安打に抑え、勝利。3年夏の同大会準決勝では4打数2安打1打点と打たれ、敗れた。最速149キロ右腕と高校通算73本塁打を誇る強打者の対決には、日米12球団のスカウトが集結。「今でも悔しいです」と振り返る一戦も、大切な青春の1ページだ。

 甲子園出場を決めた岡本には「頑張れよ!」とメールで激励。プロ入り後もイースタン・リーグで度々対戦し、互いを高め合ってきた。岡本は4年目の2018年シーズンで打率・309、33本塁打、100打点をマークして大ブレーク。「もうジャイアンツの顔ですよね」。次第に遠い存在となっていった。

 2軍戦で2年連続50試合以上に登板。立田も成長曲線を描き始めていただけに、戦力外通告を受けた直後は頭が真っ白になり、涙がこぼれた。それでも、合同トライアウトで元阪神の西岡を抑えるなど結果を残し、チャンスを得た。「まだできると思っています」。岡本、待ってろ-。北の大地で再起を図る。

 ◆立田 将太(たつた・しょうた)1996年6月4日生まれ、23歳。奈良県出身。180センチ、101キロ。右投げ右打ち。投手。大和広陵から2014年度ドラフト6位で日本ハム入団。プロ4年目の18年10月2日・西武戦(札幌ドーム)で初登板(救援)。通算成績は1試合0勝0敗0セーブ0ホールド、防御率0・00。

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