巨人 吉川尚にほしい大城の“間” 内田順三氏の視点

 巨人が首位を快走している。デイリースポーツのウェブ評論家・内田順三氏はより色濃く出ている原監督の「一戦必勝」采配に注目。試合によって使い分ける1番打者の起用法や、吉川尚輝内野手の課題について聞いた。

 ◇  ◇

 「今季、原監督の采配はより『先手必勝』『一戦必勝』を意識した戦い方に見える。120試合と例年より試合数が少なくなり、過密日程になったこともそうさせている理由だろう。

 カラーが出ているのは1番の起用法。打順というものは初回が終わればあまり意味を成すものでもないが、先発投手というのは立ち上がりが不安。相手先発の右左によって日替わりで選手を使い分け、より得点する可能性が高い選択肢を取っている。

 ベテランの亀井も休養を与えつつ1番で起用しているが、結果を出した若手を抜てきする思い切った采配も目立つ。シーズン中盤から後半にかけて固定したいという思いもあるかもしれないが、今は若手の相乗効果に期待しているのだろう。

 これまで起用してきた選手の中では、北村は確実性が増し、成長を感じる。左投手に強く、思い切りのいい打撃に魅力がある。増田大は19日のDeNA戦で代走として活躍したように、本来は終盤に取っておきたいタイプ。思い切りよくスチールもでき、守備も堅実。1点勝負の展開で切り札になる存在となった。

 開幕戦でも1番を打った吉川尚は走力があり、セカンドの守備範囲も広島・菊池涼に匹敵するものがある。コンディションに不安があるが、安定感が加われば本来は1番にうってつけの選手だろう。年々、振る力がつき、飛距離の大きいホームランも出ているが、今より一段上にいくためにはもう少し柔らかさと、“間”が欲しい。

 参考になるのは大城。リズムを取りながらタイミングを図り、始動を早くして間を作っている。吉川尚が課題をクリアするために、フリー打撃で緩いボールを打ったり、ティー打撃でワンバウンドのボールを打ったりすることで、“間”を作る練習にもなる。

 走攻守で高い能力があり、日本を代表するセカンドになれる選手。走力のある吉川尚が8番ではなく1番で活躍できるようになれば、相手にとってはこれまで以上に厄介な打線になる」

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