「楽天２－６オリックス」（２４日、楽天生命パーク宮城）

　オリックス・榊原が“なりきり山岡”で則本昂に投げ勝った。７回１失点の好投で昨年６月６日・ＤｅＮＡ戦以来、４１４日ぶりの勝利だ。

　一塁のラインをまたぐときは憧れの先輩山岡と同じようにステップを踏んだ。エースが乗り移ったかのように相手主砲・浅村には気迫で向かっていった。三回には２死一、三塁では三ゴロ。六回には併殺打に仕留めた。

　「コーチだったり、若月さんから『落ち着け、深呼吸』というふうに言われた。一球一球、『落ち着け』と自分に言い聞かせていました」

　キャンプで不調に陥り、開幕ローテを手にすることはできなかった。思うようにならないボールに悔し涙を流しながら投げた日もあった。

　自主トレなど公私で行動を共にする山岡。その尊敬する先輩の故障離脱で巡ってきた先発のチャンス。「いつも頑張れと声を掛けてくださる。その思いを感じたいと思って」と本拠地では登場曲も山岡のものにした。

　“代役エース”の奮闘で５位再浮上、楽天を首位から引きずり降ろした。