【中田良弘氏の眼】猛虎打線の勢い止めたヤクルト・西田「これはすごいこと」

 「ヤクルト6-0阪神」(30日、神宮球場)

 ヤクルトが快勝し、カード勝ち越し。デイリースポーツ評論家・中田良弘氏は、勝利に導いたヤクルト・西田のリード面を評価した。

  ◇  ◇

 今回の阪神3連戦でヤクルトはいずれも西田が先発マスクをかぶった。28日の初戦は20失点で大敗を喫した。ところが翌29日の2戦目は1失点で勝利し、3戦目は無失点継投でカード勝ち越しを決めた。これはすごいことだ。

 3連戦の前にはバッテリーと野手に別れてミーティングを行うのが通例だ。バッテリーは相手打線の傾向と対策を整理してから初戦に臨んだはずだ。それがいきなり被安打18で20点も取られた。投手は思うようにストライクが入らない。満塁本塁打2本、3ラン1本を浴びるなど、走者をためたピンチで踏ん張れない。捕手としてリードのしようがないほど打たれてしまい、西田は心身ともに相当疲れたと思う。

 混乱した頭の中をきっちり整理し直し、見事に立て直した。2戦目は5安打1失点、3戦目は3安打零封と大当たりしていた阪神打線の勢いを止めることに成功した。うまく切り替えた西田の力は大きいと思う。

 3戦目に8回3安打無失点で今季初勝利を挙げた高橋は真っすぐが非常に良かった。腕を振って抜くようなチェンジアップも効果的だった。降板するまで球威も落ちていなかったし、スタミナも問題ない。この日のような投球なら、どこのチームが相手でも通用すると思う。こういう生きのいい左投手は少ないので将来が楽しみだ。

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