オリックス【きょうは何の日】1995年、レオ倒11連勝、史上最多GS神戸3連戦11万人
「オリックス4-3西武」(1995年8月6日、グリーンスタジアム神戸)
土壇場の九回1死三塁のピンチを迎えても動じることはない。守護神・平井正史がまっすぐで押しまくり、後続をピシャリ。満員のスタンドの期待を裏切ることなく締めるところを締めて本拠地でレオを3タテ。対西武11連勝を遂げた。
仰木彬監督は「しんどい試合やったね」とへとへとになった。
三回にD・Jの7号3ランで先制するが、八回に平井が同点にされた。その裏、威力を発揮したのが指揮官が「切り札」と便りにする代打、柴原実だった。この日、35歳の誕生日を迎えたベテランが1死二塁の場面で潮崎哲也から勝ち越しタイムリーを放った。
「2軍で若い人と走らされて苦しかったけど厳しくされたのが良かったと思う」
ふくらはぎを痛め長く2軍生活を強いられたが、勝負所で力を発揮した。
スタンドも強力に後押しした。日曜日のこの日は3万4000人が詰めかけた。この3連戦は11万1000人。1991年に記録した1カードの球団記録を更新した。
この日、安打のなかったイチローも「気持ちよくやらせてもらいました」と感謝した。 仰木監督は「この3連戦。声援がすごい励みになった。3連戦、3連敗だけは気をつけとったんやけどな。まさか3つ勝てるとは思わなかった」と思わず本音を漏らした。
マジックを33まで減らし、悲願の優勝へまた一歩近づいた。
当日のスタメンは次の通り。
(8)イチロー
(7)田口 壮
(3)D・J
(D)トロイ・ニール
(2)中嶋 聡
(9)藤井康雄
(4)小川博文
(5)本西厚博
(6)勝呂壽統
(P)星野伸之