成田・古谷、天国の祖父に「見守っていてください」逆転をかけた打席

8回、満塁で空振り三振に倒れ、悔しさをにじませる成田・古谷(撮影・伊藤笙子)
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 「高校野球千葉大会・4回戦、銚子商8-6成田」(9日、大谷津運動公園野球場)

 両チーム計23安打の乱打戦の末、成田は敗れた。2点を追いかける八回、2死満塁のチャンスで打席に立ったのはプロ注目の主将・古谷将也捕手(3年)だった。

 「みんなが回してくれた。どうにか見守っていてください」と3月に亡くなった祖父・亘さんに祈るも、古谷のバットは空を切り、三振となった。「絶対打とうと思ったが、自分のバッティングができなかった。人生で一番悔いが残る」と涙を流した。

 亘さんが成田出身だったことも、自分が進学を決めた「理由の一つ」と明かす。「野球を始めたのも祖父が野球が大好きでやらせたいということで。小さい頃、放課後にキャッチボールを手伝ってくれたり、庭にティーネットを作ってくれたり。自分の野球をやりやすい環境を作ってくれた」と存在の大きさを語った。

 新型コロナの自粛期間中は亘さんお手製のティーネットに打ち込んだ。それだけに結果を出したかったが、「天国にいるおじいちゃんもまだまだだと言っている」と古谷。3年間支えてくれた仲間と最愛の祖父に向けて「ここで終わるわけではないので、絶対に活躍して一生を通して恩返ししたい」と次のステージでの活躍を誓った。

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