誠也が救う!大谷ショックの侍「世界一」へレギュラーこだわらず全力献身

 「広島春季キャンプ」(1日、日南)

 広島・鈴木誠也外野手(22)が1日、侍ジャパンの小久保裕紀監督(45)が視察する中でキャンプ初日を迎え、あらためて「世界一」を目標に掲げた。現時点で代表の右翼は未定だが、レギュラーだけに執着せず、フォア・ザ・チームを強調。ただ侍指揮官からの期待は大きく、この日、投手での出場を断念した“大谷ショック”に揺れるチームを救う勝負強さを発揮する。

 確固たる決意が欲を捨てさせた。WBC本大会まで約1カ月。目標を問われた鈴木は「世界一です」と迷いなく言った。現時点で侍ジャパンの「右翼と二塁」は未定。レギュラー奪取のチャンス到来だが、ブレない。

 「(スタメンで)出たいですけど、出られなくてもベンチでやることはたくさんある。助け合って、サポートできたらいい。出たときに結果を出したい」

 キャンプ初日、侍ジャパン・小久保監督が日南キャンプを訪問。「ライトとセカンドはまだ決めていない。強化試合5試合で状態を見極めたい」と方針を打ち出していた。鈴木自身、もちろんスタメンで出たいという思いはあるが、日の丸を背負って戦う以上、チームの勝利が最優先だ。

 この日、侍ジャパンに衝撃が走った。日本ハム・大谷が右足首痛のため投手での出場を断念。野手での起用の可能性はまだ残されているとはいえ、不透明な状況だ。仮に野手・大谷も不在となれば、打線にとっても大きな痛手となる。それだけに大谷と同学年で今、最も勢いがある鈴木にかかる期待は大きい。

 国際試合での勝負強さは証明済みだ。昨秋の強化試合は4試合に出場し、打率・306をマーク。オランダ戦で満塁本塁打を放つなど、チーム最多の6打点をたたきだした。この日も侍指揮官から「体が大きくなったな、頑張れよ」と激励され、あらためて引き締めた。

 小久保監督が見守った午後のフリー打撃では95スイング中3本の柵越え。その後の特打でも79スイングで3本をスタンドに放り込んだ。「仕上がりが悪すぎて焦っている」と苦笑いしつつも、不安はない。「自分のやることをしっかりやりたい」と繰り返した。

 今オフは故障しない体作りをテーマにトレーニング。シーズン中の体重は91、92キロだが現在は96キロ。キャンプで汗を流せば、自然とベストに近づく数値だ。今季は広島の新4番候補としても期待されるが「自分のやることをやって、たまたま4番目になればいい。気にしていない」とサラリ。若き侍は、どこまでも自然体だ。いつもと変わらぬ姿勢で“大谷ショック”を振り払う。

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