大瀬良703日ぶり先発星へ 同期九里の好投に発奮「次は僕の番」
広島は3日、マツダスタジアムで投手指名練習を行った。6日・中日戦(ナゴヤドーム)に先発予定の大瀬良大地投手(25)はキャッチボールなどで調整した。開幕ローテ入りは2年ぶり。2015年5月4日・巨人戦(マツダ)以来、703日ぶりの先発白星を目指す。
青空が広がったマツダスタジアムで最高の準備を整えた。キャッチボールでの糸を引くようなボールが仕上がりの良さを物語る。2年ぶりにゲットした開幕ローテの座。心地いい汗を流した大瀬良は、晴れやかな表情で意気込みを語り始めた。
「(昨年は)中継ぎをやったり、ケガをして開幕1軍にいられなかったり、いろんな経験があった。今年は開幕ローテで回らせてもらって、責任を持って長いイニングを投げたい。その中で内容と結果が付いてくるようにしっかり準備したい」
今年こそ、飛躍の年とする。1年前は開幕ローテ入りを期待されながら、キャンプ中に右肘を痛めて出遅れた。唯一、先発した7月20日・中日戦(マツダ)は3回7安打4失点。その後は中継ぎとしてリーグ制覇に貢献したが、先発への強い思いは消えなかった。最後の先発白星は15年5月4日・巨人戦(マツダ)までさかのぼる。
「すごい遠い昔のような感じ。(頭の)片隅には、先発で投げられたらいいなあという思いはありました。中継ぎで貴重な経験をさせてもらったので、それを生かして、よりいい投手として戻ってきたいという思いでした」
昨季も練習中は自然と先発投手の動きを目で追っていたという。2年弱ぶりとなる先発白星へ刺激も受けた。前日2日は同期入団の九里が今季初先発初勝利。球場ロッカーのテレビ中継で熱投を見届け、心を揺さぶられた。
「彼本来の投球が見られて、すごく熱いものを感じたし、同期として一緒に頑張っていきたい気持ちが強くなった。次は僕の番。しっかり続いていけるようにやっていきたい」
今年も春季キャンプ中に右脇腹の違和感を訴えてペースダウン。一時は開幕ローテ入りに黄信号がともっていたが、3月12日に2軍戦で実戦復帰。オープン戦最後の3月26日・ソフトバンク戦(マツダ)で5回4安打1失点と好投し、開幕2カード目の先発切符をつかみ取った。
「(中日は)チームとして徹底してくるイメージ。何とかそれに負けないように、自分を信じて投げたい」
過去の経験は無駄にしない。機は熟した。大瀬良が再び真っさらなマウンドに立つ。