菊池、二塁敵なし!!5年連続GG賞受賞 10度の浩二超え宣言

 守備のベストナインを選ぶ三井ゴールデングラブ賞が9日に発表され、広島の菊池涼介内野手(27)が二塁手部門で5年連続5度目の受賞を果たした。球団の二塁手では正田耕三以来、26年ぶりの快挙。名手は山本浩二らが記録したセ・リーグ最多10度の受賞超えを宣言した。

 待ちわびた知らせだった。菊池は秋季キャンプ地の宮崎・日南で吉報に接した。セ・リーグ全部門を通じての最多得票。二塁手部門で2位以下に圧倒的な差を付け、5年連続でゴールデングラブ賞を獲得した。

 「少しほっとした。打てなくても守りをしっかりやれと教わってきたので、何とかそれができたのではないかと思う」

 今季は5失策で二塁手トップの守備率・993。広い守備範囲に加え、堅実さも随所で披露した。球界を代表する守備の達人は、何度も周囲を仰天させるプレーでチームを救った。

 143試合の中で印象に残っているのは、8月13日の巨人戦(マツダ)。五回2死から代打・宇佐見の放った打球は高く弾んでマウンド後方へ。菊池はダッシュで前進して捕球すると、最後はダイビングで一塁へバックハンドのグラブトス。「たまたまいい所に行ってアウトにできた」と謙遜したが、名手が胸を張ったワンシーンだ。

 球団の二塁手が5年連続受賞したのは、正田耕三以来26年ぶり。セ・リーグでは中日・荒木の6年連続が最長だ。「入団したときから取りたいと言っていた。何回取ってもうれしいし、来年、再来年もほしい。やっている以上ずっとほしい」と連続受賞へ意気込んだ。

 まだまだ通過点。目指すは山本浩二らが記録したセ・リーグ最多の10度。「初めて受賞したときから、記録を抜けるようにと言ってきた。折り返してからが一番キツイ。コツコツと積み重ねていきたい」。貪欲な姿勢で大記録へと進んでいく。

 同級生で遊撃を守る田中との同時受賞も目標の一つだ。「一緒にやっている以上、一緒に取れるように頑張っていきたい。ずっと(二遊間を)組んでいますし」とコンビでの受賞にも意欲を示した。

 この日は秋季練習3日目で、ノックや打撃練習などで汗を流した。地道な反復練習で守備力をさらに磨き上げ、リーグ3連覇、悲願の日本一へ-。菊池の美技がチームを歓喜へ導く。

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