ドラ3ケムナ、中崎と“日南リレー”を…守護神に弟子入り志願

 広島からドラフト3位指名されたケムナ・ブラッド誠投手(22)=日本文理大=が13日、大分市内の同校で仮契約を結んだ。契約金5000万円で年俸700万円。先発、中継ぎとどこでもこなせる日南高出身右腕の目標は“日南リレー”の完成。日南学園出身の中崎に勝利のバトンをつなぐことを誓った。

 ハワイ生まれで3歳から日本で育ち、5歳から宮崎・日南市で過ごしたケムナの目標は明確だった。「中崎投手は日南学園出身。(中崎との投手リレーは)やってみたいと思うし、夢でもあります」。真っすぐ前を向いて、カープでの青写真を描いた。

 自身の母校は県立日南高校。日南学園とは直線距離で約2・6キロしか離れておらず、何度も練習試合を行ってきた関係だ。守護神と偶然にも同じユニホームを着る。原点である日南に誇りを持つだけにかなえたい夢だ。

 弟子入りも志願した。明治神宮大会出場を懸けた1日の九州大学野球選手権準決勝・九産大戦。1-1の九回途中から登板し、勝ち越し点を与えた。「緊迫した場面で、力んでしまうことが多い。そういうところの話を聞いてみたい」。チームの勝ち試合を締める守護神の重圧は計り知れない。2年連続で大役を務めた中崎に、メンタル面での指導を仰ぐ構えだ。

 仮契約を終え、プロになったことを実感した。体幹が弱いと自覚するケムナは、来年1月の入寮まで腹筋と背筋を200回ずつ日課に掲げた。「カープファンで、入りたい球団だった。日本一に貢献できる投手になりたい」。夢の“日南リレー”で歓喜を呼び込んでみせる。

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