大瀬良から反撃じゃ 今季初の連勝導く…前回6回4失点「反省」
広島の指名練習が18日、マツダスタジアムで行われた。19日のDeNA戦に先発する大瀬良大地投手(27)は、勝利に導く投球で今季チーム初となる連勝を目指すと誓った。1週間前の12日の対戦では6回9安打4失点で黒星を喫した。前回できなかったのは中盤での粘り強い投球。攻撃陣に流れを呼び込むためにも辛抱してマウンドに上がり続ける。
気温は20度を超えた。日差しをいっぱいに浴びた大瀬良の額には、うっすらと汗がにじんでいた。「温かいのは良いですね」と表情を崩した。今季、チーム初となる連勝を目指す戦いを前にしても、いつもと変わらない自然体だ。
「やることは変わらないです。しっかりと自分の投球をして、良い形で試合を運べたらいい」
チームは17日の巨人戦(熊本)で九回に3点を奪い逆転勝利。投手陣が粘り、終盤に攻撃陣が試合をひっくり返すという昨季までの必勝パターンでもぎとった白星だ。一翼を担ったのは6回2失点と好投した野村だった。
チームはここまで5勝。いずれも先発がクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以内)を達成している。どれだけ先発が粘り強く投げられるかが、そのまま勝敗の行方に直結してきたと言っていい。
DeNAと対戦した12日、大瀬良は五回まで2失点だったが、六回に伊藤光に左越え2ランを浴びた。「流れを切ってしまう最悪の結果。防がないといけなかった」。中押し点を許し6回4失点で黒星を喫した。「反省するところがあった」と言葉をつむいだ。
本塁打を許した場面を自己分析すると精神面に課題があった。抑えたいという気持ちが強過ぎての空回り。指先に狂いが生じ、失投につながったという。ピンチでこそ冷静に-。その思いを強くした一戦だった。
死球により戦列を離れていた筒香が19日から復帰予定。宮崎、ロペス、ソトといった強打者に加え、神里や楠本などつなぎ役もそろう。切れめのない打線が相手だ。佐々岡投手コーチは「先発がしっかりと試合をつくれるかが大事。中盤、終盤で粘れば流れがくる。粘ってこそ柱とも言える」と期待した。
「クオリティー・スタートは昨季までの目標。今年はもう一つ上の高いところを目指している」。右腕は前を見据えながら力を込めた。真のエースを目指すシーズン。巻き返しを狙うチームの推進力をさらに加速させる。