大瀬良粘った エースが7回1失点でサヨナラ呼んだ
「広島2-1DeNA」(19日、マツダスタジアム)
粘り強く右腕を振った。三者凡退は六回のみ。大瀬良は毎回のように走者を背負った。それでも許した得点は、四回の宮崎の左越えソロのみ。「ピンチは多かったけど、そこから粘り強く投げられた」と7回7安打1失点にまとめた。
ギアを上げたのは0-0の三回。無死二、三塁で上位を迎えた場面だ。「1点もやるつもりはなかった」。つながり出すと手が付けられないDeNA打線。楠本を150キロの直球で空振り三振。ソト、筒香も打ち取った。
前回12日の対戦では0-2の六回、伊藤光に2ランを浴びた。「抑えようとして甘くなった」。この日は大きく深呼吸して平常心を保った。「メンタル的にもボールもしっかりとコントロールできた」と胸を張った。
昨季から、どんなピンチをしのいでも、派手なガッツポーズはしない。喜怒哀楽を抑え、常に一定の気持ちで「次の1球を投げる」ためだ。精神面の重要性を改めて感じ取った1年。今季も継続していく。
2勝目は手にできなかったが、サヨナラ勝利でつかんだ今季初の連勝が、次戦への大きな励みになる。「これ以上のことはない。次も頑張りたい」。充実感いっぱいの大瀬良は、最高の笑顔でロッカーへ歩を進めた。