緒方鯉 輝星にやられた ルーキー打ち崩せず…3カード連続負け越し

 「交流戦、日本ハム2-1広島」(12日、札幌ドーム)

 鯉打線が黄金ルーキーを攻略できず、2連敗を喫した。プロ初登板初先発した日本ハムのドラフト1位・吉田輝の前に五回まで4安打1得点と封じられ、プロ初勝利も献上。3カード連続での負け越しが決まり、交流戦は2勝6敗と黒星が先行する広島。13日の同戦は3連敗阻止へ向けて、打線が奮起するしかない。

 日本中が注目した黄金新人・吉田輝との対決は、悔しい結果に終わった。尻上がりに調子を上げた右腕の前に五回まで4安打1得点。プロ初登板初先発で初勝利を献上した。北の大地が歓喜に沸く。広島ナインは静かにバスへと歩を進めた。

 不安定だった立ち上がりで攻め切ることができなかった。初回、移籍後初の1番に入った長野が右前打を放ち、菊池涼が四球で続いた。鈴木も四球。1死満塁の絶好機が訪れた。

 打席には西川が立つ。直球2球で2ストライクと追い込まれると、最後は外角140キロの速球にバットが空を切った。「初球の空振りのときに速いなと思った。久しぶりに見た。あんな速い投手」。さらに好調を買われ初めてDHで出場した磯村も三ゴロに倒れた。

 「四球絡みの初回に点を入れていたら展開は変わっていたかもしれない」と高ヘッドコーチ。昨夏の甲子園とはまた違う、独特のプロの舞台。緊張感からか制球が定まらなかった右腕を、大事な場面で捉え切れなかった。

 初対戦に備え、映像を見て対策を練っていたにもかかわらず攻略できなかった。ナインが口をそろえたのは直球の良さだ。スピードガン表示は140キロ台前半でも、打席で感じる球速はそれ以上のもので、癖もあった。

 鈴木は「あまり見たことがない真っすぐ。きれいにくる球があったり、まっスラ気味のものもあって難しかった。スピンしたのをイメージしているとまっスラ気味が来たり、その反対もあった」と振り返った。また二回に唯一の得点となる適時二塁打を放った長野も「ルーキーっぽくない感じがした。セットポジションで長く持ったり早く投げたり。落ち着いていた」と、大舞台での適応力の高さにもうなった。

 ルーキーを打ち崩せず喫した敗戦により、チームは3カード連続で負け越し。シーズンでカギを握る交流戦の勝敗は、2勝6敗と黒星が先行している。緒方監督は「またあした、切り替えていきたい」とだけ言い、バスへ乗り込んだ。負の流れを断ち切るためにも、3連敗は回避しなければならない。

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