九里 報われぬ熱投 7回3安打も…ロペスに痛恨“1泣”1失点
「DeNA1-0広島」(18日、横浜スタジアム)
0-0の七回。広島・九里は先頭・ロペスに初球、真ん中低めの変化球を完璧にとらえられた。高々と舞い上がった打球は広島ファンの悲鳴が上がる左翼スタンドに吸い込まれ、これが決勝点となった。
明と暗を分けた95球目は決して失投ではなかった。それでも今季6敗目を喫した九里は唇をかみしめるしかなかった。
「きょうは四球も死球もあった。でも、ある程度ストライクゾーンで勝負できた。(1発は)ツーシームでした。打たれてしまったので悔しい」
大事な1戦と胸に刻んでの登板だった。「打者1人、1人としっかり勝負していきたい」。この言葉通り、視線は常に打者のひざ元から下にあった。丁寧に低めを突き、1球1球に気持ちを込めた。
四回、初めて走者を二塁に背負ったが、戸柱を左飛。五回2死後、乙坂に二塁打を浴びても動じない。大和を右飛に仕留めた。
投げ合ったのはエースの今永。「先に点を与えないつもりで投げた」と振り返ったが、味方打線は左腕の前に完封負け。ロペスの一発が致命傷となった。
逆転Vへ厳しい状況に追い込まれたが、まだ九里にも登板機会は残っている。「継続してやっていくことが大事です。次もしっかりと投げたい」と前を見据えた。