サンタナ、劇的初H プロ初昇格の日に劇勝!同郷・バティスタの穴埋める
「広島9-8ヤクルト」(20日、マツダスタジアム)
真っ赤なスタンドから拍手喝采を浴びた広島・サンタナは、誇らしげに両手を突き上げた。1軍初昇格即「7番・一塁」で初出場した一戦で、プロ初安打初打点となる中前適時打。「結構うれしい」と声をはずませた。
2-3で迎えた四回無死一、二塁。高めのスライダーを見逃さない。「コンパクトなスイングを心掛けた」。中前ではずんだ打球に緒方監督は「思い切ってやってくれた」と目尻を下げた。
前日19日の練習中に1軍昇格の知らせが届いた。吉報を受け、すぐさまドミニカ共和国に住む両親に連絡を入れた。母・ロサルバさんには「頑張って。前を向いて」と背中を押されたという。記念球は、母ら家族に贈る予定だ。
同郷のバティスタが、ドーピング検査で禁止薬物の陽性判定が出たため、17日に出場選手登録を抹消された。「残念なことだ」。その時ばかりは表情を引き締め、言葉を紡いだ。それでも自身に巡って来た好機を逃す訳にはいかない。
「僕はホームランバッターじゃない。ライナーを意識した打撃をしたい」と前を見据える。7月29日に支配下登録された5人目のカープアカデミー出身者が、チームに新たな風を吹き込んだ。