緒方鯉7点差まさか大暗転…4連覇夢散 天敵・今永KOも延長十一回力負け

 ぼう然とグラウンドを見つめる緒方監督
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 「DeNA11-8広島」(19日、横浜スタジアム)

 リーグ4連覇の夢が木っ端みじんに打ち砕かれた。広島が7点のリードを守り切れず、延長十一回にサヨナラ3ランを被弾。2位・DeNAとの差は2・5に広がり、4位・中日に2・5差に詰め寄られた。残り3試合、Aクラス死守に全力を尽くす。

 悲劇的な大逆転負けで、リーグ4連覇の夢が消えた。同点の延長十一回、ソトのサヨナラ3ランで勝負は決した。横浜スタジアムが歓喜に沸く中、今村は「本塁打?四球もダメ。もちろんヒットもダメです」とがっくりと肩を落とした。緒方監督も「こういう展開になって悔しい。あさっての阪神戦からまた切り替えてやっていきたい」と顔をこわばらせた。

 序盤はカープペースだった。6戦5敗の難敵・今永の立ち上がりを攻め、初回に3得点。さらに鈴木と長野のアベック弾で最大7点リードを奪った。しかし、六回に大暗転だ。先発・床田がソトに3ランを被弾。さらに2番手・九里が代打・梶谷に同点満塁本塁打を浴びた。

 会沢の勝ち越し弾が飛び出した直後の八回は、継投が裏目に出た。セットアッパー菊池保が1死二塁のピンチを招いて降板すると、守護神・フランスアを前倒しで投入。だが、前打席で満塁弾を放っていた梶谷に右翼線へ引っ張られ、同点二塁打を許した。

 浮き沈みが激しかった今季を象徴するようなゲームだった。7点差の逆転負けは、9点差を逆転された2017年5月6日・阪神戦(甲子園)以来、2年ぶりだ。

 高ヘッドコーチは今季を振り返り「守備が乱れてドタバタしてしまった」と開幕5カード連続負け越しを敗因に挙げた。「うちが3連覇していた時は大型連敗が少なかったから」とも指摘。前半戦終盤に喫した20年ぶりの11連敗が、最後まで重くのしかかった。得点力不足や勝ち継投の固定など、最後まで解決することはできなかった。

 残り3試合。2位・DeNAに2・5ゲーム差に広げられ、本拠地でのCS開催は極めて厳しくなった。それでも戦いは続く。逆転日本一の可能性も残されている。緒方監督は「(V逸の)結果は受け止めている。その上で残り3試合、一戦一戦、戦っていく」と前を向いた。屈辱をバネに、王者がもう一度はい上がる。

 ◆優勝消滅 広島は19日・DeNA戦に敗れたことで、今季の優勝の可能性が消滅した。広島が残り3試合に全勝(勝率.514)しても、巨人が残り7試合に全敗した場合の勝率(.518)を上回れないため。広島が優勝を逃すのは2015年以来、4年ぶり。

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