カープ4連敗で勝率5割…5年ぶり虎に負け越し 連勝締めでCS決めろ

 「阪神4-2広島」(21日、甲子園球場)

 広島が逆転負けで4連敗を喫し、7月25日以来の勝率5割となった。阪神には2014年以来、5年ぶりのシーズン負け越しが決定。打線は二回までに2点先制したが、その後は相手先発の西を打ち崩すことができなかった。継投策も奏功せず、同点の八回に決勝2ランを許した。きょう22日から本拠地に戻って4位・中日と今季ラストの2連戦。是が非でも連勝で、Aクラスを死守しなければならない。

 はかなくも、試合終了後の敵地には「六甲おろし」の大合唱が響き渡った。シーズン最終盤で後半戦初となる4連敗。緒方監督は「選手は全力を出してやってくれている。接戦を勝ち切る采配ができていない」と責任を背負った。

 二回までに2点を先制したが、主導権を握り損ねた。六回にジョンソンの2暴投で試合は振り出しに戻った。2番手・菊池保は七回を8球で三者凡退に抑えると、八回も続投。1死二塁で北條に初球シュートを捉えられ、左翼席への決勝2ランを被弾した。

 イニングまたぎについて、菊池保は「七回にいった時点で、頭にあった」と言うが、「2ランの球は甘くなった?」の問い掛けには「そうですね」と力なく肩を落とした。

 右腕の回またぎについて佐々岡投手コーチは球数と右打者が並ぶことを理由に挙げた。左のセットアッパー・中村恭については「左(打者)のところでいかせようと思っていた。一人ずつ抑えていく中で、継投を考えていた」と説明。ブルペンの台所事情が苦しい中、結果的に続投が裏目に出た。

 打線も三回以降は散発2安打と西に封じられ、加点できなかった。テンポの良い投球を許し、右腕に今季7戦で1勝4敗。「立ち上がりから丁寧に投げられた。(カウントを)追い込まれたら苦しくなる」と迎打撃コーチ。三回2死二塁で二ゴロに倒れるなど無安打に終わった4番・松山も「(西は)いつも通り良かった。コツコツとストライクを取られた」と振り返った。

 22日からは本拠地に戻り、重要な今季ラスト2連戦。相手は1・5差に迫られている眼下の敵、4位・中日だ。CS進出を勝ち取るためにも絶対に負けられない直接対決だ。ホームでは今季10勝1敗と抜群の成績を残しているだけに、相性通りの結果を示したい。

 勝率も7月25日以来の5割に逆戻り。指揮官は正念場の中日戦に向けて「一試合一試合、全力を出し切る気持ちは変わらないよ」と話し、バスへと乗り込んだ。全身全霊を傾け、意地の2連勝でレギュラーシーズンを締める。

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