野村、堂林、大瀬良…甲子園経験の広島ナインも悲痛な思い
広島の野村祐輔投手(30)、堂林翔太内野手(28)、大瀬良大地投手(28)が20日、夏の甲子園大会中止を受け、それぞれの胸の内を語った。
野村は07年、広陵のエースとして3年夏に準優勝した。決勝の相手は佐賀北。八回、決勝では史上初となる逆転満塁本塁打を浴びて涙をのんだが、名勝負の一つとしてファンの記憶に残っている。
「3年間の全てをささげるというか、甲子園が夢だったり、目標で入学するという選手もたくさんいると思う。本当に残念」と球児の気持ちをおもんぱかる野村。「これから先の人生の方が長いと思う。前を向いて頑張ってほしい」とエールを送った。
堂林は09年、中京大中京のエースとして3年夏に全国制覇。決勝の日本文理戦後の優勝インタビューで涙を流したシーンは印象的だった。「もし自分が高校生で、どういう思いになるだろうと考えたら結構つらいです。目標を見失うことになる。特に3年生は高校生活の集大成を見せる場所がないわけだから、何と声をかけていいか分からない」と悲痛な思いを口にした。
大瀬良は09年に長崎日大で3年夏に出場。「もし(甲子園大会に)出ていなかったら(高校卒業後に)野球をやっていなかったかもしれない。自分の人生において分岐点だったと思う」と振り返る。それだけに中止を残念がった。