広島・遠藤プロ初完投 前回登板2回KO、ジョンソン助言で即修正!

 「巨人2-9広島」(2日、東京ドーム)

 広島の遠藤淳志投手(21)が5安打2失点でプロ初完投勝利し、2勝目を手にした。直球を軸にストライクを先行させ、四球は0個。強力打線を封じた。バットでも三回にプロ初打点となる中前2点適時打を放った。チームの連敗は「2」でストップ。巨人戦の連敗も「5」で止まった。若鯉の好投が、佐々岡カープに勢いをもたらすはずだ。

 東京ドームのマウンドは遠藤のものだった。先発として初めて立つ九回のマウンド。坂本に一発を浴びたものの、最後はウィーラーを三飛に仕留めた。同一カード3連敗を阻止する118球。負けられない戦いを5安打2失点のプロ初完投勝利で飾った。

 「(完投は)先発としての理想。今まで味わったことがない感じで、すごく気持ちが良かった。とてもうれしいです」

 気後れすることなく攻めた。2点の援護を受けた直後の初回2死一塁。前日に満塁弾を放った岡本と対峙(たいじ)した。一発で試合が振り出しに戻る場面。強気に腕を振り抜き二飛に。試合の流れを手放さなかった。

 バットでは3-1の三回2死二、三塁で中押し点を奪う中前2点適時打を放った。「自分で点数を取って楽にしようと思った」。プロ初打点。さらに投球のギアが上がった。

 前回登板の悔しさを晴らした試合でもある。7月26日のDeNA戦は2回4安打5失点(自責点1)でKOされた。翌27日の練習ではK・ジョンソンに助言を求め下半身主導の投げ方を意識してきた。「きょうは上半身に力が入り過ぎないように投げた」。指先が定まりストライク先行。四死球は0個だった。

 巨人戦の連敗を止める若鯉の活躍。佐々岡監督は「きょうは日曜日だから、より早めの継投が頭にあった。完投は大きい。自信にしてくれたら」と目尻を下げた。

 投球の軸である直球に磨きを掛けて臨むシーズンだ。1月にソフトバンク・千賀らが師事する「鴻江スポーツアカデミー」に参加した時、直球の握り方を変えた。昨季までの自然にカット気味になる球筋を修正すため、球の中心に中指を置いた。球速以上に打者の手元で伸び上がるような直球が魅力。理想とする球筋への道が見えてきた。

 先発にこだわり勝負すると決めた1年。21歳は「ストライク先行で行けたのが一番良かった。次もストライクを先行させ、打者と勝負したい」と前を見据える。初完投を次戦への力に変えて、大きな投手になる階段を一歩ずつ上っていく。

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