広島・菊池涼V打「必死にいきました」森下の粘投に応えた ベテラン長野は先制打
「広島2-1ヤクルト」(10日、マツダスタジアム)
ベンチで両手をたたいて喜ぶ森下の姿があった。二塁塁上に立った打のヒーローは、息を吐きながら一瞬、表情を崩す。5カードぶりの3連戦勝ち越しに導き、森下に6勝目を贈る一打。決勝打は広島・菊池涼介内野手(30)が放ってみせた。
「打ったのはフォーク。必死にいきました。森下が頑張っていたので、点につながって良かったです」
1-1の七回1死三塁。カウント2-2と追い込まれた場面で、空振りを奪いに来た球に食らいついた。打球は三塁手・エスコバーのグラブの先を抜け、左翼線へ転がった。
9月の9試合で安打を放ったのは6試合。打点も「8」を数える。光る勝負強さ。チームをけん引している。
ベテランの存在も勝利に欠かせなかった。連打で好機を作った四回。長野が右前適時打を放ち、試合を動かした。「誠也と松山が良い形でチャンスを作ってくれた。先制することができて良かった」
長野は、ベンチで味方の安打や好プレーなどに両手を挙げて喜ぶ。誰よりも喜び盛り上げる姿。ムードメーカーとしての存在感も大きい。
ヤクルト3連戦は2勝1分で終えた。11日からは甲子園に乗り込み阪神と対戦する。チームの勢いを継続して白星を重ねていく。