広島・磯村 今季1号&好リード 再昇格当日に連勝導く “あごタッチ”で祝福された

 4回、本塁打を放ちナインの出迎えに“あごタッチ”で応える磯村(撮影・立川洋一郎)
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 「広島9-2中日」(16日、マツダスタジアム)

 夜空に高々と舞い上がった放物線には、女房役としての思いが詰まっていた。広島・磯村がうれしい今季初本塁打。この日1軍に再昇格したばかりの男が、バットで存在感を示した。

 ハイライトは四回だった。松山の2ラン後、2死無走者で迎えた第2打席。1ボールから中日先発・岡野の甘く入ったスライダーを逃さず振り抜いた。

 滞空時間の長い放物線は、そのまま左翼スタンドに吸い込まれる1号ソロ。「(野村)祐輔さんが頑張っているので、一本出て良かったです」という言葉が、女房役らしい。ダイヤモンドを一周するとベンチで待つチームメートたちのハイタッチに、自身のあごで応える“あごタッチ”で祝福された。

 守備では今季6度目となる野村とのバッテリーで、五回まで中日打線を無得点に抑えた。右腕が挙げた今季5勝のうち、3勝が磯村とのコンビと相性の良さも光っている。

 6日に抹消され、最短10日間で1軍の舞台に戻ってきた。チームは正捕手・会沢と、ベテラン石原慶が離脱中。だからこそ、扇の要としてナインを束ねる役割にも期待がかかる。打力自慢の坂倉が中心でも、負けていられない。チームに欠かせないピースとなるべく、磯村が攻守で味を出していく。

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