広島・佐々岡監督 継投失敗「監督の責任」森下 7回で交代「勝たせたいと思って」
「広島2-5中日」(17日、マツダスタジアム)
フランスアが出した左手のはるか上を打球が抜けると、球場からため息がもれた。逆転を許し、森下の9勝目も消えた瞬間だ。八回の継投策が実らず喫した黒星。広島・佐々岡真司監督は「(森下が)しっかり試合を作ってくれて勝てる試合だった。失敗したのだから監督の責任」と唇を結んだ。
2-1からマウンドを託された塹江がつかまった。1死後、木下拓へ四球。代打・堂上の左前打でピンチを広げた。ベンチは抑えのフランスアを投入。2死までこぎつけたものの、阿部に中前2点適時打を許した。
この日までの15試合で、森下が100球未満で交代したのは、3回5失点(自責点3)でKOされた9月4日・DeNA戦の1試合しかない。この日、七回を投げ終えた時点での球数は96球だった。
交代について問われた指揮官は「(森下を)勝たせたいと思っての継投。次に打席も回ってくるし、1年目という事もあるので」と説明。横山投手コーチは「うちの勝ちパターン。自信を持って送り出したんだけど」と言葉を絞り出した。
チームが選んだ最善手は白星につながらなかった。巨人の勝敗に関係なく、18日に敗れた場合と、引き分けても巨人の引き分け以上で今季の優勝が完全消滅する。