豪栄道が引退 大関から陥落決定で…大和魂貫いたナニワの大関潔し 引退後は親方に

 大相撲の大関豪栄道(33)=境川=が27日、現役引退の意向を固めた。師匠の境川親方(元小結両国)から連絡があったことを日本相撲協会の芝田山親方(元横綱大乃国)が明らかにした。年寄株取得手続きなどが完了後、正式に引退発表となる。9度目かど番の初場所で負け越し、大関から陥落が決まっていた。プロ15年、大関在位33場所は歴代10位。大和魂を貫き、愛されたナニワの大関が地元春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)を前に潔く決断。引退後は親方として後進の育成にあたる。

 豪栄道の生きざまだった。大関昇進時の口上では「大和魂を貫いてまいります」と決意。来場所、10勝を挙げれば大関復帰が可能だったが潔く身を引いた。

 埼玉栄高で11冠を引っさげプロ入り。元横綱稀勢の里(荒磯親方)と同学年で外国勢相手に日本出身力士を引っ張った。14年名古屋場所後に大関昇進。16年秋場所、かど番で初となる全勝で初優勝。大阪出身では大錦、山錦に続き3人目、86年ぶりナニワのVで故郷寝屋川ではパレードが行われるなど、フィーバーを巻き起こした。

 大関在位は歴代10位。屈指の人気を誇ったナニワの大関も近年は、右肩、左足首のケガを繰り返した。9度目のかど番となった今場所は稽古不足が影響し、初日から3連敗。中盤、持ち直したが、12日目、朝乃山に寄り切られ負け越し。大関からの陥落が決まった。

 師匠の境川親方は「来場所もある。本人も頑張る気持ちでいる。途中で逃げるわけにはいかない」と春場所での再起を示唆していたが、本人は進退に関しては明言しなかった。千秋楽、平幕阿武咲に下手投げで屈し10敗目。場所を最後まで取り切って、土俵に別れを告げる決断をした。

 大関貴景勝(23)=千賀ノ浦=を筆頭に春場所で大関とりに挑む新関脇朝乃山(25)=高砂=ら若手が台頭。両横綱白鵬(34)=宮城野、鶴竜(34)=陸奥=が休場を繰り返し、世代交代は急速に進む。初場所でいきなり豪栄道が引退し、来場所は38年ぶりの一人大関。今年中に番付がガラリと変わることを予感させる。

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