Uー23日本代表イラク撃破で五輪つかんだ!エース細谷2戦連発ゴール&荒木のダメ押し「来られなかったやつの分も」

 「パリ五輪アジア最終予選兼U23アジア・カップ・準決勝、日本代表2-0イラク代表」(29日、ドーハ)

 男子のU-23(23歳以下)日本代表が、8大会連続12度目の五輪出場を決めた。準決勝でイラク代表に2-0で勝って大会3位以上の条件をクリアし、1996年アトランタ五輪から途切れることなく本大会への出場権を獲得した。日本は前半に細谷真大(柏)が先制ゴールを決め、荒木遼太郎(FC東京)が加点。守備でも集中力を保って無失点でしのぎ、予選を突破した。3日(日本時間4日未明)の決勝でウズベキスタン代表と対戦する。

 日本のゴールが決まるたびに控え選手全員がベンチを飛び出し、得点者と喜びを分かち合った。韓国やサウジアラビアなど有力国が次々と敗退する波乱の大会で、日本は一体感を原動力にアジアの壁を越えていった。快勝で8大会連続となる五輪出場の歴史をつないだ。試合終了の瞬間、輪になってスタッフと喜びを分かち合った大岩監督は「この1試合に懸ける思いをピッチの上で示してくれた」と選手たちをねぎらった。

 前半28分、藤田のロングパスで抜け出したエース細谷が鮮やかに先制した。チームが掲げる「シームレス(切れ目のない)」なプレーは15分後の2点目に表れた。左タッチライン際で相手ボールになりそうなところを大畑が粘り、藤田、荒木の連係でゴールを奪った。

 カタールとの準々決勝は「負けたら何も残らない」(藤田)一戦で、ミスを恐れて1人少ない相手に延長まで持ち込まれた。敗れても五輪出場権を取るチャンスが残る4強に進んだことで、重圧から少し解放された選手たちには躍動感がみなぎっていた。

 硬さも、緩みもない。ここで決めるという覚悟が強かった。「(もう)カタール戦の緊張感は絶対に味わいたくない」。準決勝前日、初めて開かれた選手だけのミーティングの最後に藤尾が発した言葉が総意だった。控室では「来られなかったやつの分も」と声が飛んだ。試合ごとに結束を強めたチームを、いつしか誰もが「ファミリー」と呼ぶようになった。理想的な精神状態を保ち、パリへの切符をつかんだ。

 今大会にはクラブ事情で招集外となった主力も多い。山本はシントトロイデンで同僚のGK鈴木彩から「(出場権を)取ってきてくれ」と託された。五輪代表は18人に絞り込まれ、3人のオーバーエージ枠を除くとU-23でフランスに行けるのは15人だけだ。一度も招集は実現していないが、この年代には筆頭格の久保(レアル・ソシエダード)もいる。生き残りへの競争は、もう始まっている。

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