阪神のドラフト１位・大山悠輔内野手（２２）＝白鴎大＝が２６日、同大の野球部長でかつてヒット曲「走れコウタロー」を歌った山本コウタロー氏（６８）から激励を受けた。

　練習開始前、北谷球場のロッカーで大山と対面した山本氏。キャンプ中、初実戦から１５打席連続無安打だったことで「私も心配しながら見ていました。ドラフト１位で取っていただいたので。本人も少し安心したような表情を見せていました」と明かした。

　その上で「２軍に行くという話もある中で、崖っぷちというか、ギリギリの厳しいところで頑張れた」と教え子の踏ん張りに目を細めた山本氏。「これからプロでひと山もふた山も乗り越えてほしい」と力を込めた。

　恩師の訪問に大山も「頑張れよと言われました。沖縄までわざわざ来ていただいたので」と感謝。競走馬を歌った「走れコウタロー」だが、その歌詞は「スタートダッシュで出遅れる」など、プロ初体験のキャンプでもがき苦しんだ大山の姿にも当てはまる。

　前日の日本ハム戦では途中出場でオープン戦初安打初打点となるタイムリーをマークした虎の背番号３。まだ、プロ野球人生における「大レース」は始まったばかり。恩師が歌う「追いつけ追いこせ　引っこぬけ」の精神を胸に走り続ける。