江越、OP戦1号 会心の一撃に金本監督「宝くじみたい」
「オープン戦、オリックス0-2阪神」(24日、京セラドーム大阪)
その弾道の勢いに、自らの成長を感じた。「やってきたことは間違いじゃなかった」。帰りの車に乗る際に発した言葉は確信を得たもの。阪神・江越が渾身(こんしん)の一発をお見舞いした。
待望のオープン戦1号だ。場面は1点リードで迎えた九回2死。敵の5番手・吉田一が2ボール2ストライクから投じた直球を振り抜いた。心地よい快音から放たれたライナー性の打球は、左翼席へひとっ飛び。規定打席にこそ到達していないが、これで打率・368。状態の良さを存分にアピールした。
徹底してきたことが形となって表れてきた。「追い込まれてから三振をしないことをやってきました」。簡単に凡退しないことを念頭にバットをコンパクトに振ることを意識。キャンプから取り組んできたことが体現できた打席だった。
江越の一発に「宝くじみたいなもの(笑)。あれも一つの持ち味かも分からんよ、その前の三振見てたら打つと思う?まあ、彼らしいというか」と金本監督。指揮官の冗談交じりの言葉が、逆に江越の好調さを物語っていた。
自分の立ち位置は承知している。「アピールしていかないといけない立場。変わらずにやっていきたい」。まだまだ泥くさく。両手に残った確かな感触を本番につなげる。