糸井 全開マルチ締め! スライディング好捕&本塁激走も披露

 「オープン戦、オリックス4-2阪神」(26日、京セラドーム大阪)

 阪神・糸井嘉男外野手(35)がオープン戦全開締めだ。「3番・中堅」で先発出場し、オープン戦初適時打を含む初マルチをマークした。守備でもスライディングしながら好捕。さらにタッチアップで本塁へ激走するなど、開幕へ向けて走攻守で万全の状態を示した。この日でプロ野球のオープン戦は終了。阪神は10勝6敗2分けのセ・リーグ1位(全体4位)で終えた。

 糸井らしく、走攻守の大ハッスルでオープン戦を締めくくった。打って、走って、守ったこの一戦で、開幕への準備はOKと思いきや…。試合後の京セラドームの地下駐車場。報道陣の前で発した言葉は、予想外の“超人節”あふれた意気込みだった。

 「不安はあるけどね。100%じゃないから。5割くらいかなぁ…。ウッソー(笑)」

 明るい表情から順調な調整ぶりがうかがえる。前日に続き「3番・中堅」で先発出場し、四回1死では西から右前打を放ち10打席ぶりの「H」ランプ。三塁に進んだ後は、原口の犠牲フライで力強くホームへ滑り込んだ。六回2死二塁では詰まりながらも再び右前に落とし、二走・高山を本塁へ生還させた。

 右膝関節炎から実戦復帰して以来、初のマルチ安打に「良かったですね」と納得の表情。さらに初回1死一塁の守備では、中堅前方の打球をスライディングキャッチ。3月31日・広島との開幕戦(マツダスタジアム)へ、準備は整った。金本監督も「(状態は上がっている)と思いますね」と太鼓判を押す。

 オープン戦は9試合に出場し24打数6安打、打率・250、1本塁打、4打点。前日の試合後、糸井は「僕の場合は一日、一日が修正。143試合、毎日がそうなると思います」と野球に対する信念を語った。プロ通算7度のシーズン打率3割、外野手として7度のゴールデングラブ賞を獲得してもなお、向上心の火は消えない。

 オリックス時代、全体練習前に打ち込みを敢行する背番号7の姿に、後輩たちは大きな刺激を受けていたという。今年のオープン戦ではこの日を含め古巣との対戦が5試合。安達、伊藤、T-岡田…。後輩たちはこぞって糸井の元へ駆け寄り、笑顔で言葉を交わしていた。その目は、尊敬のまなざしだった。

 プレーだけではなく、糸井の背中には虎を変える力がある。間近に迫る開幕へ向けて「はい、頑張ります!」。金本阪神2年目の象徴は、この男だ。

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