3位転落もロジャースが逆襲弾!聖地&4番初本塁打

 「阪神5-6DeNA」(26日、甲子園球場)

 阪神が3位に転落した。連敗で28日にも自力優勝の可能性が消滅する危機に立たされた猛虎だが、頼みは新助っ人ジェイソン・ロジャース内野手(29)だ。3-6の八回にはバックスクリーン左へ強烈な一発。甲子園初アーチとなる3号ソロで、本拠地の虎党の大歓声を浴びた。広島とのゲーム差は11と広がり、2位の座はDeNAに譲ったが、パンダ砲で上位を猛追する。

 パンダ砲が甲子園の夜空を舞う。DeNA投手陣に追い詰められ、敗戦の空気を感じ始めた3-6の八回2死。ロジャースはマウンド上のパットンをにらみ、狙い球を決めた。初球の149キロ直球。鋭く振り抜くと、けたたましい衝撃音とともに、白球はバックスクリーンへと向かった。

 「積極的にいこうと。走者に出ることを一番に考えていたよ」

 21日・ヤクルト戦(神宮)で2打席連発を打って以来、4試合ぶりの3号ソロは甲子園初弾。4万6745人の視線を一身に浴び、格別な時間を味わう。「あの場面は気持ち良かったけど、なんとしても勝ちたかったよ」。だが3位転落という現実を受け止め、喜びはすぐ胸にしまった。

 七回には、ウィーランドから左翼フェンス直撃の二塁打。阪神100代目の4番は、ここまで7試合で打率・375、3本塁打、8打点と絶好調だ。「力んで振りにいってもいい結果は出ない」と日本野球に順応しようと努力し、結果を出す姿は頼もしい限り。「パンダ」と呼ばれ、愛されるキャラクターもチームにとって大きい。

 ロジャース自身も、愛称を気に入っている様子だ。意外にも、幼い頃から最近まで「特別な呼び名はなかったよ」と言う。そんな中、人生初の瞬間は昨年のシーズン中。所属していたチームの監督から、かわいいニックネームを付けられた。

 「『ビッグベアー』と呼ばれたんだよ」

 そして、今年に入り「パンダ」と“改名”。パイレーツ傘下3Aインディアナポリスの仲間から親しみを込めて呼ばれ、愛された。海を渡り、阪神に移籍してもすぐに浸透。「みんなに言ってもらうのはありがたいことだし、うれしいよ」。心優しき助っ人は虎の雰囲気をも変えている。

 4月26日以来の3位転落。王者・広島とは11ゲーム差に広がってしまった。だが、頼りになるロジャースが4番に座る。「チームを助けるために、日本へ来たから」。諦めるのはまだ早い。奇跡の逆転Vへ。最後まで戦い抜いた集団だけに、チャンスは与えられる。

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