藤浪、けん制ズバッ!香田コーチも合格点 投球以外もレベルアップや
「阪神秋季キャンプ」(4日、安芸)
阪神・藤浪晋太郎投手(23)が4日、けん制など投球以外の技術向上に意欲を燃やした。走者をあらかじめ置いた状況で打者に投げ込むケース打撃に登板。5人目の打者である植田を迎えた時、状況は無死一塁に設定された。そして投球前、藤浪は一塁へ鋭くけん制を入れた。一走・梅野が危うく刺されそうになるほどだった。
「そんなに自分でもけん制はうまいとは思わないんで。もっとうまい人は他にいる」と冷静に自己分析した藤浪。続けて「フィールディングやけん制は投手にとってやらないといけないことなんで」と、さらなる技術向上に闘志を燃やした。
その言葉通り、今キャンプでは基礎練習に徹底的に取り組む背番号19の姿がある。投げることに関しては抜きんでたものを持つ右腕だが、フィールディングなどは決してうまいとは言えない。だから練習する。投球以外の部分もおろそかにすることはない。真剣に向き合い、懸命に汗を流している。
ケース打撃は打者との勝負を主目的としておらず、相手にバントやエンドランを仕掛けられた際のための練習。最速150キロを計測した投球内容については「打者も打ちに来ていないので」と多くは語らなかった。
香田投手コーチは「しっかりターンができて、しっかりボールを投げられていた」と藤浪の鋭いけん制を評価。次の塁を狙う走者を抑止する効果があり、「投手としての総合力が上がる」とレベルアップに期待を寄せた。今秋の藤浪は細かい技術も習得し、スキのない投手となるべく南国土佐で泥にまみれる。