能見、マートン引退に「改めてすごさ感じます」 発言騒動も笑顔で回顧

外野へノックをする阪神・能見篤史=宜野座(撮影・田中太一)
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 阪神の能見篤史投手(38)が14日、沖縄・宜野座村で岩貞祐太投手(26)、梅野隆太郎捕手(26)、緒方凌介外野手(27)らと合同自主トレを公開。現役引退を表明したマット・マートン外野手(36)を惜別した。

 「誰しもいずれくるんでしょうけどね。いま改めてマートンのすごさを感じますよね。右打者ですから」

 阪神で6年間、共に戦った仲間。阪神入りした2010年には214安打を放ち、イチロー(オリックス)のプロ野球記録を塗り替える活躍を見せた。一方、能見とは“因縁”もあった。

 2012年6月9日のオリックス戦。能見が先発した同日の試合で二塁走者の生還を許した拙守について、マートンは「アイ ドンド ライク ノウミサン(私は能見さんが好きではない)」という旨のコメントを残した。当然、本意ではなく、敗戦にいら立ちを残した中での発言だったが、過激なコメントは後々まで物議を醸した。

 能見は笑顔で当時を振り返る。「あの時は大変でしたね。誰もが本当に思ってないことは分かっていたけど、マートンから何度も何度も謝ってもらって。野球に対して真面目で、純粋な選手でしたから」。当然、2人の間に遺恨はない。阪神退団後、現在は疎遠になっているが「引退してからも、野球と携わる仕事ができるのは、すごく幸せなこと。また一回、会えたらいいですね」と思いを語った。

 自主トレでは走り込みを中心に、連日ハードなメニューをこなす。39歳を迎える2018年シーズン。安藤(現2軍育成コーチ)が昨季限りで現役を引退し、投手最年長として迎える。今年の漢字には「一(イチ)」を挙げて、「チームとしても一番に。最年長としても役割が一番多いですし、いろんな意味を込めました。僕自身、チームの中心で優勝経験がない。優勝への思いが一番強いですね」と13年ぶりのリーグ優勝、33年ぶりの日本一に向けて決意を語った。

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