熊谷、スイッチ打 超積極!初球攻撃に将にんまり レギュラーへ猛アピ

 「阪神紅白戦、紅組4-2白組」(11日、安芸市営球場)

 阪神は安芸で紅白戦を行い、スイッチ転向後、1年にも満たないルーキーの熊谷敬宥内野手(23)が左右両打席で安打を放つなど2安打1打点1盗塁と結果を出した。ともに初球をきっちり仕留め、状況に応じた打撃を見せた背番号4。練習でも打球に力強さが出てきており、“矢野チルドレン”が遊撃のレギュラー争いに割って入る。

 とても左打席を始めて1年にも満たない選手とは思えないほど、鮮やかな初球攻撃だった。二回1死一塁から一、二塁間を破った右前打。チャンスを拡大するだけでなく、球威に定評がある小野のストレートをきれいに引っ張っての打球だけに価値がある。

 「左打席で打っていないので。左打席で打っていかないとアピールにならない」と語った熊谷。初球から食らいつき、痛烈な打球は一塁・坂本のミットの下をすり抜けて右前へ。一、三塁へと好機を広げ、不慣れな左打席で理想的な攻撃を演出したが、アピールはこれで終わらない。

 直後にはゴールデングラブ賞を獲得した強肩の梅野から、チームで唯一となる二盗を成功させた。さらに六回1死一、二塁の場面では左腕・島本と対した右打席で初球の変化球をフルスイング。ライナー性の打球は左中間の芝生にはずみ、二塁走者を生還させた。

将引っ張り評価

 今季、ルーキーながらウエスタンで23盗塁をマークし、超積極野球の申し子の1人として名前が挙がった熊谷。矢野監督は「目立ってたっけ?顔がいいのは覚えてるんだけど(笑)」とジョークを飛ばしながらも「(右前打は)狙って打ったと思うんだけど、引っ張りにいって、引っ張って打つというところから捕手との駆け引きは始まる。今度は逆にレフト方向に打ちやすくなるかもしれない」と左打席で引っ張った“効果”を明かす。

 「こっちが仕掛けていくというのは2軍でも大事にと伝えてきた」と語った指揮官。1本のヒットが印象を変える。相手の見方も変わってくる。ここから背番号4がどういう成長を見せてくれるか-。熊谷は「振れるようになってきているのは分かりますが、練習からその辺(直球を打てるように)をやっていきたい」とさらなる高みを目指していく。

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