阪神、FA西獲りへ手応え 極秘初交渉で熱い思いぶつけた!野球観も一致

 阪神と交渉したオリックス・西
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 阪神・谷本修球団本部長(54)が16日、オリックスから国内FA権を行使した西勇輝投手(28)と大阪市内で極秘交渉を行ったと明かした。早くから獲得を目指してきた思いや、「阪神の西」として引き続き関西を盛り上げてほしいという熱意を伝え、言葉を交わす中で野球観の一致なども確認。「好青年」としてさらにほれ込んだ。次回交渉は未定だが、矢野燿大監督(49)出馬の可能性も踏まえながら争奪戦を勝ち抜く構えだ。

 言葉があふれ出る。西との「極秘交渉」を終えた谷本球団本部長が初接触を認めた。「思っていることはすべて伝えることができました。会いました。とても好青年の印象でした」。表情に充実感がにじんだ。

 「僕の方から野球観の話をさせてもらったんですけど。彼がどう感じているかは分からないですが、非常に近いものを感じました。お金の話もほとんどしていません。非常に好青年でした」

 熱い思いを胸に動いた。午前中に球団事務所で仕事をこなし、午後から野田の電鉄本社で定例の報告会に出席。その後高知行きの飛行機に乗るまでの3時間ほどの間に初交渉に臨み、熱意を訴えた。その中で感じた一致する野球観。それは先発に何を求めるか、という話題からだった。

 「すごくいい投球をする日と、打たれる日がある投手がいます。でも毎試合のようにクオリティ・スタートで、よければ九回まで投げてくれる。チームとしては、そういう投手がありがたい。勝ち負けじゃなく、球団としては評価します、と」

 西自身、今季は2失点以内だった試合が14試合あった。勝敗に関係なく先発しての仕事を果たす能力を阪神は高く評価しており、それがまさに西という投手の最大の持ち味だ。もちろん、話の中で西からの要望も聞いた。

 「生活周辺の話くらいですかね。われわれとしては『関西に残ってほしい』と訴えました。これはオリックス側にも配慮してですが、ぜひ、関西に残ってほしいですね」

 西を巡り、事実上の一騎打ちと見られるソフトバンクは、前日に4年総額で最大20億円前後の条件を提示したもよう。阪神も複数年の大型契約を準備しているが「さらに西の球団と同じ土俵で戦っても、勝てるわけがないと思っていますから」と話す。「阪神の西」として関西に残り、盛り上げてもらいたい。強く熱い思いをぶつけた。

 次回交渉は未定だが、状況次第では矢野監督の出馬もありえる。「好感触というか好青年という印象です」。ファーストコンタクトは悪くない。さらにほれ込み、膨らんだ恋心。ライバルの動向をにらみつつ、獲得に向け全力を尽くしていく。

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