ドラ4斎藤 聖地で上々デビュー G強力打線を2回0封

 6回から登板し、2回無失点に抑えた斎藤
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 「阪神4-12巨人」(19日、甲子園球場)

 憧れ続けた舞台をいざ踏みしめると、阪神ドラフト4位・斎藤(ホンダ)の緊張は最高潮に達した。肌寒さの残る甲子園で、カクテル光線が額の汗を照らす。六回からマウンドに上がり、強力巨人打線を相手に2イニングを無失点に封じる快投。プロ初登板は上々の滑り出しだ。

 0-6の六回。劣勢ムードなど、ルーキーには関係ない。渇望し続けた1軍舞台で、己の存在感を示すだけだった。だが、球が上ずり、先頭の丸にストライクが入らない。ストレートの四球で無死一塁。すかさず社会人時代からのチームメート、木浪が遊撃から声を掛ける。その後ピンチを広げたが、亀井をスライダーで空振り三振。後続も抑え、スコアボードに0を刻んだ。

 山形出身の斎藤。子どもの頃から、テレビのプロ野球中継はほとんどが巨人戦だった。テレビ画面を通して目にした阿部や高橋由(前監督)の姿に魅了された。ドラフトで指名された際には、対戦したい打者に阿部を挙げるほどだった。

 だからこそ、この日のマウンドは斎藤にとって感慨深さでいっぱいだった。「伝統の一戦」という意識で幼少期は見ていなかったというが「人気(球団)同士ですしね。絶対投げてみたいですよ、そりゃ」。夢は現実となる。自分の投球から試合が動く。そして0封デビューと最高の幕開けとなった。

 春季キャンプは1軍スタートだったが2軍落ち。降格後、以前から試したかったワインドアップにフォームを変更し、投球に安定感が増した。七回も得点は与えない。大観衆の拍手が右腕を優しく包み込んだ。

 興奮した面持ちで次戦に視線を向ける。「緊張を力に変えて、0で抑えるという強い気持ちを持ってマウンドに立ちたい」。背番号と同じ48球からのプロスタート。宿敵に示した投球で虎党を魅了していく。

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