井川氏&矢野監督 平成タイガースVバッテリー復活 井川氏「何もかもが懐かしい」

 ファーストピッチセレモニーで井川慶氏のボールを受ける矢野監督(撮影・田中太一)
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 「阪神-広島」(30日、甲子園球場)

 プロ野球平成最後の一戦を前に、元阪神・井川慶氏(39)と阪神・矢野燿大監督(50)の平成タイガースを代表するバッテリーが復活した。

 試合開始前に行われた「平成最後のファーストピッチセレモニー」で実現。まずは「ピッチャー・井川」のアナウンスで場内から大きな拍手、さらに「キャッチャー・矢野」が告げられるとどよめきが起こった。リーグ優勝時の背番号「29」タテジマユニホームを着た井川氏は、左腕から矢野監督のミットへ鋭い高めのストレートを投げ込んだ。

 「新球だと滑っちゃうんでね。まあワンバウンドよりはいいでしょ」と苦笑いした井川氏。「とにかく何もかもが懐かしい。あれだけのファンの前で投げていたんだと、今考えるとホントに幸せだったんだなと思いますね」としみじみ。初登板、初勝利、ノーヒットノーランもこの日と同じ広島戦とあって、「つくづく縁がありますね」と笑みを浮かべた。

 矢野監督を新たに迎えた現チームに、「コーチも含めて、一緒にやっていた方がいる。時代が変わったなという印象。オールスターまでに5割、できれば貯金をつくっていれば、優勝のチャンスはあるので。去年の最下位から始まったチーム。一歩一歩やっていく姿を楽しみに見ています」とエールを送った。

 井川氏は星野仙一監督時の2003年に20勝を挙げて18年ぶりのリーグ制覇に貢献。岡田彰布監督時の05年も13勝で2年ぶりのリーグ優勝へ導いた。在籍9年間で通算86勝。阪神にとっては「平成のエース」だった。矢野監督は正捕手として井川を支えており、03年には最優秀バッテリー賞も獲得。一時代を築いたバッテリーが平成の最後に甲子園で復活した。

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