西 古巣・オリックスに屈す 八回急変…3連打浴び降板

 6回、ロメロの打球を体で止め、アウトにする西
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 「交流戦、オリックス6-4阪神」(14日、京セラドーム大阪)

 勝利投手は目前だった。あと2イニング。だが、青写真通りに展開しないのが野球の怖さ。阪神の西は初回と八回に失点したものの、それ以外はほぼ完璧に古巣のオリックス打線を封じていた。しかし、結果は7回1/3を5失点。5月10日・中日戦(甲子園)以来の白星を、手中に収めかけていたが、勝利の女神はほほ笑んでくれなかった。

 八回、先頭の小田と代打・後藤に連打を許して一、三塁とこの試合最大のピンチを迎える。ここで福田に適時打を浴びて1点差に迫られ、犠打で二、三塁とされたところでマウンドを降りた。「力不足。ただそれだけですよね」。試合後の駐車場で西は立ち止まり、潔く口を開いた。

 後を受けた藤川が1死満塁から、ロメロを三振に仕留めると両手でガッツポーズを見せた西。だが、自らに舞い込むはずの白星は直後に消えた。ピンチを招いて、粘り切れなかった自戒の念は拭えない。「終盤は毎回課題で、乗り切れるようにいいイメージをしながら次のマウンドに上がりたい」。自身に言い聞かせるよう、必死に前を向いた。

 初回は「ピッチャー、西」が場内にコールされると、一塁側のオリックスファンからも声援が注がれた。古巣を相手に投げるやりづらさを問われると「ないことはない」と率直な思いを口にしたが「こういう経験はなかなかできない。いい風に捉えたい」と元同僚と相対した。

 二回から七回までは、持ち前のテンポの良さが際立った。危なげなくアウトを重ねる姿が頼もしく映る。それだけに、結果が伴わない事実がもどかしい。これで3勝6敗となり、1カ月以上白星から遠ざかっている。黒星の重さ、思惑通りに進まない登板に耐える日々。我慢を重ね、味方と己を信じて投げ続けるしかない。

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